先日、航空機墜落事故を起こしたとされるドイツ人の副操縦士が精神疾患を抱えていたことが明らかになりました。操縦士の精神疾患を航空会社が把握しきれなかったことが、不幸な大事故の原因となってしまったようです。
日本では、平成26年6月に労働安全衛生法の一部が改正され、ストレスチェックと面接使用の実施を義務付ける制度が創設されました(平成27年12月1日施行)。具体的には、従業員数50人以上の会社は、年1回、従業員の心理的ストレスの程度を把握する検査を実施し、高ストレス者に対しては、従業員からの申し出により面接指導を行うことが義務付けられます。
もっとも、従業員が、高ストレスと評価されたにもかかわらず面接指導を申し出なかったとしても不利益な取扱いを受けることはありません。ストレスチェックや面接指導の実施はあくまで会社の義務であって、従業員が医師の指導を受けることを強制されるわけではないのです。
従業員の精神疾患を会社がどこまで把握できるか、従業員のプライバシーにも関わる難しい問題といえます。
弁護士 船倉 亮慈
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